墨娯游帖
書ノ作品

宮澤賢治の幸福論 銀河鉄道の夜

12/16(日)、駒込のコンテハウスでの小舞台『銀河鉄道の夜』を観に行って参りました。

沖縄在住の友人 仲宗根ヒロシ君が美術を手掛けたということで、先月の立川でのヒロシ君の人形展の際にお誘い戴いてました。

演劇実験室 万有引力の劇団員の方々が関わってゐただけに、見事な演出。そして、ヒロシ君の空間美術は、銀河鉄道の世界観の真髄を巧みに表現されてゐました。

宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』。

ジョバンニとカムパネルラ、ふたりは銀河鉄道に乗って、心のタイムトリップをする。

「銀河鉄道」は「あの世」の象徴。

宮澤賢治は、『銀河鉄道の夜』を完結することなく、銀河鉄道に乗られた為、川に流されたカムパネルラがその後どうなったかは、わかりません。

主人公のジョバンニは、宮澤賢治自身の心がモデルとされ、カムパネルラは、賢治の創作活動の唯一の理解者であった、妹のとしがモデルとされてゐます。

宮澤賢治の曾曾祖父は、盛岡藩勘定奉行だったことから、商人の家系で裕福だったようで、東北の貧しい人々の生活の中に、「本当の幸せがなんであるのか?」を自問自答されてゐたようです。

妹のとしさんは、若くして亡くなってます。⇒カムパネルラ

カタカムナ数靈でよんでみました。

ジョバンニ 数靈19

カムパネルラ 数靈169

銀河鉄道の夜 銀河 数靈-6 鉄道 数靈55 夜 16

水、フラワーオブライフが象徴する数は「6」です。

「19」の言の葉は「う」で、誕生を象徴とします。

「169」という数は、わたしたちの源流である「水分子」の象徴となります。

「55」は「吾⇒自己」の象徴。

宮澤賢治の人間としての生き方への思ひが、登場人物の名前やタイトル名へ転写されてゐます。

また、「鷲の停車場」の「鷲」を「さぎ」とふりかなされてゐることも、とても意図深いです。

人間は他人のことを思いやって行動し、よい結果を得たときに、心からの喜びを感じるものである。その喜びこそ、人間愛に基づく本当の「幸せ」なのである。

真の幸福に至るのであれば、それまでの悲しみはエピソードに過ぎない。

何が幸せかわからないです。・・・正しい道を進む中の出来事なら峠の上り下りもみんな本当の幸せに近づく一足づつですから。

『銀河鉄道の夜』より

舞台美術を手掛けた、イラストレーター仲宗根ヒロシ君と☆

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